■近隣の人々
・香坂ご夫妻
娘たちの暮らす森から20分程のところに日本人のご主人、イタリア人の奥様、そして二人のお子様の
ご一家が暮らしていました。奥様も日本に長くいらしたので日本語が堪能で、イタリア暮らしの短い娘
にとっては日本語でお話ができる方が近くにいらっしゃってとても心強いと思います。ファウナの誕生
をお知らせに伺い、有意義な時間を過ごしてきました。
お二人も、日本にいた時からイタリアでパーマカルチャーな生活をしたいとイタリアを旅し、この場所
に落ち着かれたとのこと。自然農法、手作りの味噌や豆腐などこれから娘が目指す生活の先輩として頼
れる方がいらして安心しました。
そして何故このエリアにイタリア以外の国々から移り住んでくるのか、お話が聞けました。このあたり
は交通の便も悪く、早くから過疎化が進み、空き家や廃屋、放棄農地が多くあった所を30数年前から
ドイツ人が家のリノベーションをして森の生活や農業を楽しみながらバカンスを過ごすようになったそ
うです。そのうち実際に、パーマカルチャーな生活を実践しようとする人たちが定住し始め、今日に至
っているそうです。地元のイタリア人も、自然を大切に守ってくれるならと、受け入れてくれているそ
うです。
今は、M.Labbro(モンテラブロ)標高1193mの“聖なる山”と呼ばれている山を中心に移住希望者
が増えてきて、人気のスポットになっているとのことでした。モンテラブロにはチベット仏教の寺院も
建てられており、多くの人が祈りに訪れているそうです。
・ヨヘンさん
このエリアに初めて住み着いたのが、ドイツ人のヨヘンさん。もう40年にもなるようです。娘たちの
森と家はヨヘンさんから譲り受けたもの。今年の6月まではヨヘンさんが住んでいた家が現在リノベー
ション中のもの。森を開き、電気や水を引き、馬を飼い、オリーブ畑を作り今ある環境を整えた、まさ
に開拓者ともいえる人です。
このエリアをほとんど一人で切り開いてきたヨヘンさんですが、ちょっとおかしな癖があります。それ
は森のあちこちに古いクルマやトラクター、大きなタイヤ、農機具や洗濯機やレンジ、家具やベッド、
取り外したドアや窓など様々なものを置き捨ててしまうこと。はじめ見た時はなんとなく不気味な感じ
がしましたが、見慣れてくると、あたかも森をキャンバスにこれらの物たちを絶妙に配置したスケール
の大きな作品にも思えてしまうほど、マッチした景色に。私たちはこれを「捨て置かれたモノ達」と名
付けて鑑賞していました。
捨て置かれたモノ達
・MIKIさん
ご主人はミカエルさん、奥様はベレーナさん。お二人ともスイス人。
やはりヨヘンさんから森を譲り受けたそうで、もう30年も住んでいるそうです。お二人とヨヘンさんと
は、若いころインドで出会って仲良くなったのがきっかけとのことです。
ファウナが森の家に戻ってきて、ディナーにご招待。ベジタリアンのご夫婦用に、日本から持って行った
食材で五目ずし、こうや豆腐と昆布の煮しめ、卵焼きなど和食でおもてなし。美味しかったと気に入って
いただきホッとしました。
■森の暮らし
森の丘の南側にはオリーブの木が400本近く植えられています。11月が収穫期だそうで、秋はどこも
大忙し。実を収獲したら精製工場に持ち込んで、実を買い取ってもらうかオリーブ油にしてもらうかがで
きるそうです。
今年は家のリノベーションとこのオリーブの収穫が二大イベント。いつも前向きなエレズでも大変な作業
が待ち受けています。
この森の離れの家に3年前まで住んでいたアルベルトさんは3歳と2歳の女の子のパパ。この二人のおさ
がりがファウナにとたくさん届きました。
私たちが帰った1週間ほど後に、ポルチーニ茸の季節になったのでキノコ狩りに来てくれたそうで、さす
がに森をよく知る若者、カゴいっぱいのポルチーニを採ってきてくれたそうです。自分の森でポルチーニ
茸が採れるなんて素敵です。
来年からは本格的に自然農法をすること、丘に果樹を植えること、馬やヤギを飼うこと、水田を作ること。
夢と計画は広がっています。
森の暮らしが始まった年に新しい家族が生まれ、すべてのスタート台に立ったその瞬間を一緒に過ごせて
感無量です。
まわりの方々支えていただきながらまずは元気で、5年、10年、15年と夢を積み上げていってもらい
たいと親として願うばかりです。次回はイタリアの食についての感想です。
丘の上のオリーブ畑
ポルチーニ茸
森で見つけた草花
娘の出産の世話をするということで3週間、イタリアへ行ってきました。トスカーナの小さな村を予想し
て出かけましたが、着いたところは…。イタリアでの3週間の記録です。
娘たちが暮らしているところは、ローマから北へ約200キロ、特急で1時間半のグローセットという駅
から車で1時間のサンタ・カテリーナ村。その村の中心からまた車で30分オフロードを走った森の中で
した。家はいま改装中で、住んでいるのは離れの古い家。8月8日に着きました。
娘は12日が予定日でしたが、自然分娩のできる病院を希望したので森の家から遠く離れた車で3時間の
Poggibonsi(ポッジボンシ)にある山あいの大きな病院へ行くことになりました。夫のエレズ
の方はこれから住む家の大改装を手掛けているので主人がサンタ・カテリーナからポッジボンシまで長距
離の運転をすることに。
イタリアは都市以外の町は信号がなくすべてサークルを使って行先を標示。慣れない左ハンドルとこのサ
ークルに緊張の連続。
ポッジボンシから車で25分のS.Gimignano(サン・ジミニャーノ)のB&Bで出産まで待機。
このB&Bのロケーションがサプライズの場所で、部屋のドアから世界遺産の町が一望できるという大変
贅沢な部屋。
出産は20時間に及びましたが、本人と駆けつけた彼、先生の3人がかりで無事14日未明にほぼ予定日
どおり自然分娩で女の子を出産しました。2560gの小さな赤ちゃんでしたが元気に育っています。
名前はFauna(ファウナ)と名付けられました。ファウナという名前の意味は、森に暮らす動物やす
べての生き物と共生していくことを表わす意味が込められているそうです。
私たちは出産の前に彼とバトンタッチ。彼の親友の迎えの車で森の家に帰り3人の帰りを待つことに。
3人が帰ってくるまで山や森の散策をしたり、畑のジャガイモや玉ねぎの収穫、トマトでソースを作った
り。自然農法を実践しているので、畑は雑草か食べられるものかわからない状態。でも、採れたズッキー
ニやキュウリや果物もどれもおいしくいただきました。
そして17日から新しい家族との生活がスタートしました。次回は森の家の生活と近隣の人々との交流に
ついてお話しします。
Fauna/ファウナ 生後5日目
森の離れの家
改装中の家
畑でじゃがいもの収穫
サン・ジミニャーノ
B&B
2011年製作の映画なのでご覧になった方もいらっしゃるかと思いますが、
インドのシク教総本山にあたるハリマンディル・サーヒブ<黄金寺院>では毎日10万食、
巡礼者や旅行者のために食事を無料で提供している。その舞台裏を臨場感あふれるその
場の音のみが響く、ナレーションなしのドキュメンタリー映画です。
10万食の食事を作る人々の連携、無駄のない作業、食材用意に始まり片付けまでの
プロセス。一度に5000人が同じ場所で同じものを食べるという‟大きな団らん”。
フィリップ・ウイチュス監督は、「食事には食べることに対する姿勢、そのために使う調理器具、
一緒に料理を食べる人たち、食事をする場所がとても大切」と言っています。
きわめてシンプルな「共に生き、尊敬し合う」という根本原理が貫かれていることに気づか
されます。見返りを求めない純粋な儀式とも思える行為は、長い歴史と宗教の発生地としての
インドを強く感じるものでした。
まだまだいろいろ感じることが多く整理がつかないのですが、とりあえず感じるままに・・・。
映画上映後半には縁卓さんのキッチンからフライパンで炒める音やカレーのにおいがしてきて・・・。
素敵な映画と美味しいカレーを堪能した、3Dいえいえ4Dの贅沢な上映会でした。
去年の4月からイタリアに住んでいる娘が久しぶりに、パートナーと一緒に帰ってきました。
娘はイタリアに行く前に1年くらい自然酵母のタロー屋さんでお手伝いしていたので、イタリア
でも時々ファームステイ先でワイン酵母や果物の酵母でタロー屋さん直伝のパンを焼き、
村の皆さんに振る舞い好評だったそうです。
今回、タロー屋さんのお土産に、ファームステイしていた有機農家の古代小麦の粉を持参。
なんと、早速にレモン酵母で出産前祝い赤ちゃんパンを焼いてプレゼントしてくださいました。
(娘ただいま妊娠4か月)。そのホスピタリティーな真心に家族全員大感激。
タロー屋さんありがとうございました。
どんな粉でもすぐに対応して焼いてしまう技術はさすが。
そのパンの味は、力強く、風味高く、野趣味が感じられる、なんとも素晴らしいものでした。
主人自家製のベーコンと一緒に朝のプレートに。
アートギャラリーだったお隣に北宿通りで営業していたネイルサロン、オレンジ・ブロッサム
(田中あやさん)が引っ越してきました。
これまでの浦高通りにはなかった、楽しそうでキラキラ素敵なお店に、外を歩いている方々も
興味津々。
オレンジ・ブロッサムは、北浦和に笑顔を!を合言葉に作られたコミュニティグループ、
LO&PE365、そしてソックモンキープロジェクトなどの活動の場にもなっていたお店ですので、
今後はお隣同士、いろいろな楽しいことができそうです。
3.11を「忘れない」被災地プレゼント
今年も1月24・25日にソックモンキーを持って南三陸の皆さんに会いに行ってきます。
11月から日々の店頭にも活動支援募金箱を置いていましたが、年末にソックモンキー
プロジェクトへお渡しいたしました。(¥6000円)
・いつもソックモンキーと目が合って、欲しいけれどプレゼント用なら、せめて写メール
に撮らせてください。お礼にと若い女の子。
・ソックモンキーづくりに参加できなかったので、募金で協力します。などなど。
2020年まで続くプロジェクトですので、今後も温かいご声援よろしくお願いいたします。
以前から日々にお客様として来ていた大島翼君。現在、埼玉農業大学で農業の実践を学び、
来年4月から見沼田んぼで農業をはじめようとしている頼もしい若者です。
大島君たちが今年秋に収穫した東京在来のミニカボチャで‟コクリコ”田中靖子さんにスープを
作ってもらいました。
タロー屋さんのパンとのコラボでおいしいおすそわけ。
師走でお忙しい中、どうぞひと息していってください。
2~3年前から育てている『すずめウリ』、夏の間はグリーンカーテンとして陽を遮ってくれますし、
秋になって赤色に色づけば、お店のディスプレイのアクセントになります。
冬にとっておいた種を蒔いて苗に育ちました。これからがちょうど植え時。今年は数多く育ちましたので、
ご希望の方がいらっしゃいましたら差し上げます。どうぞ育ててお楽しみください。
佐野公代さんの妹さんの中島啓子さんと中島さんのお嬢さん前田敦子さんが来てくださり、大盛況のうちに
終了しました。
美術館や博物館クラスの品も実際に身に着けることができ、大変ぜいたくな気分を味わうことができました。
また、ビーズ好きの方には夢のような、たくさんの色とりどりのビーズが並び、選び放題でアクセサリーを
自分でも作れるというコーナーでは小さな女の子から大人まで大変好評でした。
写真は4才と5才の女の子。たまたまお店で一緒になりお揃いのビーズでネックレスを作ってもらいました。
女の子はやはりピンクが好きなんですね。
多くのお客様からうれしいことに、来年もぜひやってくださいとのリクエストをいただきました。もちろん、
第2回もやっていただけるとのことですので、どうぞ、来年の3月をお楽しみに。
LO&PE365主催の3.11被災地支援ソックモンキープロジェクトで1月25日・26日に南三陸に行ってきました。
まだまだ復興には遠い道のりに見えましたが、できる人から元の自分たちの町や海を取り戻そうと、力強く
そしてやさしく人に寄り添い活動をされている姿には心を打たれました。
お天気も良く、南三陸の海は静かでキラキラ輝いていてとても美しく、美味しい海の幸もいっぱいで、
やはり自慢の海だと感じさせられました。
ソックモンキーのまわりにはいつも笑顔がありました。いくつものエピソードが生まれました。
日々にお立ち寄りの際に聞いていただければ、話すことがいっぱいあります。
2020年まで続くプロジェクトなのでこれからも多くの方に伝え、共に協力していきたいと思います。
プレゼント用のソックモンキーの作り方、日々でも講習会開きます。ご希望があればお声掛けください。
なお、2月25日ソックモンキーを作るワークショップが
LO&PE365で開かれます。